宗教上の理由で振袖が着れず成人式に行かなかった話
忘れもしない大学2年生20歳の冬。
成人式の案内も届いて、周りの友人たちは前撮りの話題で大盛り上がり。
当時私は学費と家賃は払ってもらっていたので、仕送りはなし。
まあでも学費等を払ってもらっているだけありがたいので、生活費はアルバイトで稼いでいました。
周りの友人たちが「振袖、親が張り切って一緒に選んでる」「親が着ていたのを貰う」と楽しそうに話していたので、淡い期待を抱いて私もお願いをしてみました。
「成人式で振袖を着てもいい?」
すると、帰ってきた言葉は
「ダメ。教祖様は派手なのがお嫌い」
「一丁前に着飾るなんていやらしい」←※天照皇大神宮教は化粧すら禁止されているあたおか宗教です。母は年中すっぴん。
「そんな物のために金は出さない」(一生に一度しかないのにこの言い草w)
「どうしても行きたいならスーツで行け」でした。
昔から親は兄弟格差がひどく、親は私に興味がありませんでした。まあこれは長くなるのでまた書きます。
そのくせ兄弟の中で誰よりも厳しくきつく当たるのです。
友人たちの話を聞いていて、「さすがに普段娘に興味がない親でも、娘の晴れ姿くらいなら喜ぶのでは・・・!?」と淡い期待をしていた自分が馬鹿でした(浅はか〜)
バイト代で出すには今後の生活費も考えると足りず。
ある程度反応は予想していたとはいえ、やっぱり娘に一切興味がない対応に一周回ってどうでもよくなり、「じゃあ成人式は行かない」と答えました。
一生に一度しかない成人式。
三連休なので、大学の友人達は金曜の講義後にはすぐに実家に帰ります。
高校の友達からは「成人式、どこ集合にする?」と当たり前のように連絡が来るし。
仲のいい友人以外に聞かれた時は、説明も面倒なので「バイト入れちゃった~(笑)」とおちゃらけるしかありませんでした。
悲しさを通り越して、もはや虚しさしかありません。
成人式当日は一歩も家から出ず引きこもっていました。
地元でなくても、成人式でウッキウキの同い年の子が嫌でも目に入るからです。
可愛い振袖を着て、ヘアセットもして、楽しそうにしている友人たちの写真が次々と載せられるグループラインを見ては「やっぱり行けばよかったかな」「でもみんな振袖なのに私だけスーツで写真撮るのは・・・」と悶々としていました。
あの時、バイトをもっと増やしてでも行けばよかったなと今では思います。後悔しかないです。
親にお金を出してもらうのが当たり前とは思いませんが、何だかなあ。
まあそんなしょっぱい思い出もあって、2年後の大学の卒業式では予め貯金をして好きな袴を選び、前撮りもしました。
許せないのは、父が自分で言った事を綺麗さっぱり忘れているどころか、
「俺は何度も振袖着なくていいのか?と聞いた」
「は??お前が要らないって言ったんだろうが!」と記憶を書きかえている事です。
父は誰よりも自分の事が好きなのは知っていましたが、ここまでくると恐ろしいです。
ちなみに先日、祖父の葬儀があった際に久しぶりに実家に帰った時に
「さすがに可哀想だから妹の振袖代は出してな」
「出さなかったら私が払うわ」というと
物凄い癇癪をおこしながら
「何を言っているんだ!!!当たり前だろうが!!!!!」
「親が子供の晴れ着くらい出して当たり前!!!!」と。
えっ、うん・・・・あれ???
妹よ、よかったねえ(棒)